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いつか、聴いた歌。いつか、胸ふるわせた歌。いまの僕へと、導いた歌。 ・・・そんなエピソードの数々


by logos7777
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今日ですべてが・・・

♪BGM≪『春夏秋冬』泉谷しげる

ひとつの時代を染め上げる歌がある。
そのまま、時代の記念碑にとどまる歌がある。
あるいは、時代を駈け抜けて、
そこから、次の時代にも色を添える歌がある。

僕にとって、70年代フォークの全盛期には、
その波を遠くに眺めながら、
浜辺で砂遊びに明け暮れていたような感覚がある。
少年にとって、そのメロディーは、
砂糖の入っていないコーヒーのような苦味を含んでいた。

その苦さに、憧れを感じ、
その苦さに、慣れ親しもうとした頃、
泉谷しげるは、かつて時代を染め上げたこの曲を、
新たな味わいにかえてリリースした。

♪季節のない街に生まれ
 風のない丘に育ち
 夢のない家を出て
 愛のない人にあう・・・♪


彼の曲は、今でもほとんど知らないけれど、
この曲には、彼の「過激」なイメージをくつがえし、
静かな魂の響きを感じさせるものがあった。

のちに、福山雅治が、この曲をカバーした。
すでに、苦味は僕の生活の一部となっており、
ある程度のテイストも覚えていたので、
魂の奥底まで、味わえるようになっていた。

しっとりとした時間には、
この味わいを楽しみたいと思うことがある。

♪人のために よかれと思い
 西から東へ かけずりまわる
 やっとみつけた やさしさは
 いつもたやすく しなびた・・・♪


汗を流しても、報われないと思うようなこともある。
見返りを求めようとは思わないけれど、
じわじわ湧き起こってくる、やりきれなさは、
どうやったら抑えることができるのだろうか?

♪春をながめる余裕もなく
 夏をのりきる力もなく
 秋の枯葉に身をつつみ
 冬に骨身をさらけだす・・・♪


がむしゃらに、僕も時代を駈け抜けてきた。
決して、時代に彩りを残せたわけではないけれど、
その場その場で、僕の存在を喜んでくれた人はいた。
もったいないほどの好意を、与えてくれた人はいた。

僕自身、たいしたことはしてこなかった。
多くの人の魂を、響かせることはできなかったけれど、
かつて、“たった一人の”支持者がいたことを、
今もなお、“たった一人の”支持者がいることを、
そして、その“たった一人の”支持者のために
詠(うた)えることを、
幸せに思う気持ちは、失いたくない。

♪となりを 横目でのぞき
 自分の道をたしかめる
 また ひとつ ずるくなった
 当分 てれ笑いがつづく・・・♪


何度、やりきれないと思っても、
やっぱり、やめようとは思わないことがある。
亀のように、ゆっくり歩みつづけているうちに、
それなりに進んでいることを知ることを、
やっぱり、うれしいと思うことがある。

♪今日で すべてが終るさ
 今日で すべてが変わる
 今日で すべてがむくわれる
 今日で すべてが始まるさ・・・♪


振り返れば、こんな道筋を歩むはずではなかった。
子供の頃には、もっとキラキラとした道、
もっとなめらかな道を夢見ていた。

くやしいと思ったこともあったけれど、
こんなデコボコとした道を歩んできたことも、
少しは、よかったなと思えるようになってきた。

くやしさは、今日かぎり。
──こんな道も、僕にとってはキラキラ思える。
──こんな道に、僕のために花が咲き始める。
──こんな道を、誰かが支えてくれるようになる。
──こんな道が、誰かのために開かれていく。

☆心が響いたら⇒ Click!☆
# by logos7777 | 2005-06-04 17:25 | 70~80年代フォーク

初夏に春を待つ

♪BGM≪『春待気流』長渕剛

初夏の日差しを受けて、僕は“春”を待つ。

乗り遅れてるなんて思っていない。
歩き始めたばかりの赤ちゃんも、“春”を待つ。
やんちゃ盛りの少年も、“春”を待つ。
責任を持ち始めた青年も、“春”を待つ。
時間に追われる中年も、“春”を待つ。
余裕を感じ始めた熟年も、“春”を待つ。

たとえ、太陽がまぶしく照りつけても、
足元を固めながら、“春”を待つ。
そして、終わらない“春”を得る。

♪淋しいからこそ ひとりなんですか
 ひとりだからこそ 淋しいんですか・・・♪


この曲に出逢った頃の僕。
それなりに毎日を楽しんでいた。
だけど、振り返ってみれば、
まだまだ、楽しむことができたように思う。
楽しみながらも、淋しさが引き留めていた。

そんな、過ぎた時代を覆そうと、
余裕を作っては、楽しんできた。
だんだん、自然体になるのを感じながら。

♪みんな みんな 胸をかかえては
 新しい夜明けを 待っているんだ・・・♪


友達が、もっと楽しんでいるように見えた。
だから、僕も、もっと力んでしまった。

いつしか、みんな、楽しむこと以外のことを覚えた。
僕は、変わらない歩幅で、楽しみ続けた。
淋しさを乗り越えながら、自由を手にし続ける僕は、
いまに慢心することなく、楽しみ続けたいと思う。

♪信じられないから ひとりなんですか
 ひとりだからこそ 信じないんですか・・・♪


ふと、孤独を感じることがある。
そういう時は、それなりに無口になる。
だけど、孤独の海におぼれないのは、
小さく差し込んでくる、希望の光を、
決して見逃さないからだろう。

希望、それは、信じること。

♪今まで いくつかの恋をしてきたけれど
 愛の言葉に しがみついてただけだった・・・♪


でも、希望の光に頼り切ってしまうと、
もっと孤独を感じるようになってしまう。

もう、いいかげんに、こんな自分を忘れよう。
“春”を迎えるためにも。

♪だから 時の流れの中で すきま風が吹こうと
 にげ道ばかりを 追いかけまわすのはやめて
 君ひとりを 愛し続けていきたい・・・♪


「もう、限界かな?」と思うようなことがあっても、
希望の光は、どこかにかならずあるのだから、
自分から、限界の壁を突き破っていこう。

いくつになっても、一途でありたい。
“春”を迎えるためにも。

♪泣けないからこそ しあわせなんですか
 しあわせだから 泣けるというんですか・・・♪


本当に淋しさに打ちひしがれているときは、
逆に、泣けなくなることがある。
泣きたくても、涙が胸からあふれそうでも、
泣けない淋しさもある。

幸せと不幸せの中間にいるから、
自由に泣くことができると思う。
涙は、寂しさの雲を吹き払う雨になる。
そして、“春”にたどり着く川になる。

♪誰もが みんな 人生の途中で
 かけひきばかりを 考えているよ
 素直な心で 受けとめられるのは
 君への愛だと 今 気づいた・・・♪


みんな、どうして“楽しむこと”をやめたのだろうか?
それは、日常の中で“戦うこと”を覚えたからだろう。

「生きていくためには、戦わなくてはならない」
そう思ってしまうだろう。
だけど、戦うときに、敵を粉砕するのではなく、
敵と思うものに、光を押し流すことだと思う。

その光こそ、愛の力だと思う。

♪時の流れの中で すきま風が吹こうと
 にげ道ばかりを 追いかけまわすのはやめて
 君ひとりを 愛し続けていきたい・・・♪


だから僕は、愛の力を信じていきたい。
愛こそが、終わらない“春”を得る方法だと思うから。

僕は、愛されようなんて思わない。
愛されるために、自己顕示するつもりはない。
もちろん、愛されるとうれしいけれど、
愛される以上に、愛せるようになりたい。

“春”は、あたたかい風に恵まれる以上に、
“春”の心地よさを与えてこそ“春”なのだから。

☆心が響いたら⇒ Click!☆
# by logos7777 | 2005-06-02 22:20 | 70~80年代フォーク

永遠のパラダイスへ

♪BGM≪『神様の宝石でできた島』MIYA・YAMI/THE BOOM

永遠にきらめく楽園(パラダイス)
──きみは、信じているだろうか?
永遠にきらめく楽園(パラダイス)
──きみは、願っているだろうか?

人間としてこの世に生きて、
やがて、この世を去っていく。
その“行方”は、きみにはどう見えるだろうか?

「なにもない」
──そんなふうに思って、好きなことをやり放題。

「なにかある」
──そんなふうに思って、その行方に望みを託す。

♪さあ 目を閉じて 月が闇へ逃げるまえに
 少しだけ眠りなよ 僕もここにいるから・・・♪


時間を超えて、この瞬間。
心のなかに、パラダイスを描いてみる。
「なにかある」と思う気持ちが、動きだす。

♪そう 僕らは 急ぎ過ぎていただけだろう
 言い訳を考えるヒマもないくらいに・・・♪


「なにもない」と思うから、
今この時に、ありったけのエネルギーを使ってしまう。
あげくの果てに、欲望を満たすためには
冷静さも捨て去ってしまう。
そんなきみは、思わず知らず、
誰かの自由を奪い去ってしまうのだろうか?

♪満月の夜には きっと見えるだろう
 遠く離れてても 世界のどこにいても・・・♪


「なにもない」と思うから、
心は波立ってしまうのだろう。
それならば、「なにかある」と思って、
そのパラダイスに溶け込めるような
おだやかで幸せな心で生きてみたほうがいい
──僕は、そう思う。

ほら、こんな静かな夜にぴったりな心になって、
月の光が指し示すパラダイスを眺めてみようよ。

♪サヨナラは言わないで いつかまた会えるはずさ
 神様の宝石でできた この島で・・・♪


たとえば、きみと僕が、お互いに、
この目で確かめることができなくなっても、
同じパラダイスを心に描きつづけて、
同じパラダイスを目指していくとすれば、
かならず、そのパラダイスで、また会える。

「なにかある」と思ったからこそ
手にすることのできる、永遠のパラダイス。
「なにかある」と思ったからこそ、
手にすることのできる、永遠の幸せ。

♪通り雨がきても きっと聴こえるだろう
 遠く離れてても 世界のどこにいても・・・♪


パラダイスに思いを馳せていれば、
この人生、この毎日は、
雨や嵐の連続のように感じることもあるだろう。
そんな暗い空に慣れてしまったら、
誰かを傷つけ、誰かから奪い、
そして、自分自身も傷つけてしまう。

だから、パラダイスを忘れないで。

現実を当然だと思わないで。
「消し去れない現実なんてない」と信じて。
心は、いつも、パラダイスのなかにいて。
そうすれば、雨を避ける方法も見つかるから。
雨を避ける知恵が、どんどん見つかるから。

♪君と歩き 共に生きた かけがえのない時間だけが
 今もなお 星を讃え 輝いているね・・・♪


きみも、僕も、
もともとは、このパラダイスに住んでいて、
この地上に降りてきた天使かもしれない。

だから、心がおだやかさを増していくたびに、
パラダイスの景色が、ありありと浮かんでくるんだよ。

♪サヨナラは言わないで いつかまた会えるはずさ
 神様の宝石でできた この島で
 君と会った島で・・・♪


生き急がなくてもいい。
いま、この瞬間に、地上にパラダイスを創ってみよう。
そうすれば、この地上を去った後も、
そのまま、パラダイスの延長を楽しめるから。

パラダイスで、無上の喜びを分かち合った、
きみと僕。
そして、この地上で、無上の喜びを思い出そうとする、
きみと僕。

永遠に、いっしょに。

☆心が響いたら⇒ Click!☆
# by logos7777 | 2005-06-01 22:53 | J-POP/ニューミュージック

白雪姫はいつまでも

♪BGM≪『虹をわたって』天地真理

子供の頃は、いろいろな童話を読んで、
夢をふくらませる。

強い人にもなれる。
優しい人にもなれる。
白馬の王子様の話を読んで、
そこに、未来の自分を重ねてみる。
美しいお姫様の話を読んで、
そこに、幼いときめきを描いてみる。

子供の頃は、夢がいっぱいあふれている。

  「白雪姫」と呼ばれていた彼女。
  テレビから投げかけられる微笑は、
  僕だけの童話を綴らせてくれた。

♪虹の向こうは 晴れなのかしら
 あなたの町の あのあたり・・・♪


いつだって、現実というものは、
押し寄せる波のように、夢を呑み込む。
それは、子供の頃だけではない。
大人になっても、変わらない。

ただ、子供のほうが、純粋だから、
夢にとどまっていることができる。

時々は、そんな頃の気持ちに戻ってみたい。
虹の向こうの晴れ間を信じて。

♪小さな傘が 羽根になるなら
 今すぐとんでゆきたい 私・・・♪


瞳をとじてみれば、
子供の頃の自分が、手招いている。
その自分を、ぎゅっと抱きしめたら、
夢の世界へ、とんでいける。

♪虹を ララララ わたり
 愛を胸に あなたのもとへ・・・♪


空から眺める、現実の自分の姿。
なんて、浮かない顔してるのだろう?
なんて、体をこわばらせているのだろう?
ちっぽけなことを、大きなことのように思いこんで、
ウンウンうなってる。

空を見上げてみればいいのに。
悩みの雨は、すっかり止んでいるのに。

♪とてもきれいな 雨あがり
 あなたを想って 歩くのよ・・・♪


ほら、白雪姫が微笑んでいる。
ぼくの夢が、大きくなっていく。
心のなかも、晴れ渡ってくる。

♪並木の電話 かけようかしら
 話すことなど ないけれど
 きれいな虹のことだけ言えば
 私の想い つたわるかしら・・・♪


誰だって、虹をわたってゆける。
そして、虹をわたるよろこびは尽きない。
こんな気持ち、ひとり占めしておくのはもったいない。
落ち込んでいる君にも、教えてあげよう。

夢をふくらませば、乗り越えられないものは何もない!

♪虹を ララララ わたり
 愛を胸に とんでゆきたい・・・♪


たしかに、時間は流れていく。
子供は、大人になっていく。
どんどん、歳をとっていく。
今、どこを探しても、
あの頃と同じ姿の白雪姫は、見あたらない。

だけど、夢の世界にいけば、
白雪姫は、変わらない微笑を向けてくれる。

♪とてもきれいな 雨あがり
 あなたを想って 歩くのよ・・・♪


もう一度、自分だけの童話を綴ってみよう。

☆心が響いたら⇒ Click!☆
# by logos7777 | 2005-05-31 21:45 | アイドル/タレント

カポタストの旅

♪BGM≪『夢去りし街角』アリス

メロディーは、コードを伴って、
魅力をさらに増していく。

スタンダードなコード進行も素晴らしいけれど、
少し、おしゃれに彩ったコードが加わると、
たまらなく心を揺り動かされるような感覚がある。

僕が、アコギを手にし始めた頃のことだった。
ぎこちないながらも、一つの曲を弾き続けるうちに、
その曲が、どんどん好きになっていくのを感じた。

まるで、“恋”に似ていた。

聴くだけだった時は、友達、あるいは知人。
歌ってみれば、隠れた魅力を発見して、
だんだん魅かれていく。
自分で弾いてみれば、
その魅力は、尽きることなく見えてくる。
そして、恋人のように思えてくる。
そして、「いつまでも共に・・・」

そんなとき、その曲がまとっているコードは、
僕の胸の鼓動を、どんどん高まらせていく。

だけど、初心者には、
どうしても行き詰まりを感じるようなコードもある。

それでも、恋する気持ちはおさえられない。

そして、カポタストに仲立ちしてもらう。
1フレット目、2フレット目、3フレット目・・・
ひどいときには、11フレット目まで行ったこともあった。

この曲には、一目惚れだった。
だけど、楽譜を最初に見たとき、
まさに、カポタストなしでは、どうすることもできなかった。

♪もう泣かないで 悲しまないで
 折れるほど抱きしめていても・・・♪


どうしても、簡単な道ばかり探していたように思う。
自分の努力なんて、本当に小さなものだった。
あれから、ずいぶん時は流れたけれど、
いまだに、コードに行き詰まることには変わりはない。

♪もう戻らない あの日あの時
 かけがえのない季節だった・・・♪


それでも、許された時期があった。
かんたんに、挫折することもできれば、
もう一度、挑戦することもできた。
完全に忘れ去ろうと思って、手放すこともできた。
リベンジのために、手に入れることもできた。
ブランクは、指先を鈍らせてしまっているけれど、
自分ひとりでコードに酔いしれるだけならば、
それでもいいと思いながら。

♪愛の喜び 夢に描いて 傷ついて 涙も枯れて
 気がついた時 笑うことさえ忘れてた自分に気づいた・・・♪


それは、僕の生き方にも、よく似ていた。

何度も、夢を追いかけて、
何度も、夢に破れて、
何度も、夢は去っていった。

「今度こそ!」と思って、挑戦してみる。
知らぬ間に、自分の力が強くなっていた。
そんな、小さな自負心が、挑戦の意欲をかき立てる。

あれから何年も経って、この曲の楽譜を見直した。
あの頃、とてつもなく壁を感じていたコード進行が、
今では、少しはたやすく感じられるようになったから不思議だ。
「どうして、あんなに行き詰っていたのだろう?」と
思うぐらいに。

だけど、まだまだ、
僕の夢への旅路には、
超えられない壁は数え切れない。

人生のカポタストでは、
かんたんな道は進めない。
それは、心の調子を調整するだけの役割にしか過ぎない。

♪出逢いと別れの中で 人は
 さだめに立ち向かう 勇気を見つける・・・♪


夢は、数限りなく、僕の中を通り過ぎた。
そして、その中から、一生連れ添いたい夢が定まっていく。
だけど、通り過ぎた夢たちは、
記憶の中で、生き続ける。

僕は、他人任せの追い風ばかりをあてにするのはやめた。
人生のカポタストが、風に飛ばされて、見えなくなった。
心の調整は、自分でやっていくものなのだ。

♪もう行かなくちゃ つらくなるから
 最後の言葉だ ありがとう・・・♪


こうして、僕の人生のメロディーが、
僕だけのコードをまとっていく。
いつか、誰かに、
たまらなく心を揺り動かされるような感覚を与えることを願って。

☆心が響いたら⇒ Click!☆
# by logos7777 | 2005-05-30 21:37 | 70~80年代フォーク